仕事にやりがいを感じられなくなったときに、ふと感じること
「働くってどういうことだろう?」
20代の頃は、こんなことは考えていませんでした。そんなことを上司に相談しても「そんなこと考えずに、目の前の仕事をして下さい」と怒られるだけでしたからね。
そ、私たちの社会では、こんなことは考えちゃいけないんです。
日本社会のルール
- 小学校、中学校義務教育課程を経たら当然のように高校に行く
- 高校を卒業したら進路を決める(就職するか、進学するか)
- 就職をしてからは会社が擁してくれたレールにのっかる
このようなルールでがんじがらめになっています。そして、幸か不幸か何も考え内容が上手くいきます。逆に、このルールについて疑問を持ちだしたら、永遠と進路の迷路になります。
モチベーションが落ちるし、仕事中は余計なことしか考えたくないからです。
ですが、もしもあなたが失業中をしていて現在就業をしていない状態で働くことそのものに悩んでいるのなら、私は相談に乗ります。
なぜなら、無職になってはじめて「働くとは何か?」という問題に向き合えるからです。
仕事をいているときって、解っているようで解っていないんですよ。ましてや解る必要はありません。余計苦しくなるだけです。
朝早く起きて、空が暗くなるまで働き詰めて、1日の時間は殆んど仕事だけに費やす生活。
人によっては、朝7:00に出社して、帰宅が23:00を回っている。寝る頃には、「あー、数時間後にまた出社・・・」こんな日々が何年、何十年と続くわけです。
週2日の休日が唯一の救い。とりあえず、休んで仕事の疲れを癒して、月曜になれば出社。基本は、このパターンの繰り返しです。
ビックリするくらい日本人は会社に人生を捧げています。そして、殆んどの人が、「仕事は楽しくない」と思っている。
やらされ上手という表現がピッタリですね。
そして、気付けばこうなるのです。
仕事に追われるだけの人生は本当に幸せなのか?
- 自分がやりたかった仕事を十分にできているか?
- 一生できないまま与えられる仕事をこなしていくだけの日々なのか?
- ウチの会社大丈夫か?来年は霧のように消えているんじゃないか?
と、言葉に表せない不安を抱えていました。
如何でしょうか?
本当のことをいうと、働くことそのものに疑問を持たずに、働くことが当たり前だと思い与えられた仕事を次々とこなしている日々の方が幸せなのかもしれません。
変なことを考えるから苦痛に感じてしまう、これは認めます。
江戸時代の農民達が、年じゅう農業に時間と労力を費やして、お上に年貢を納めるることに対して何ら疑問を持っていない状態に近いかもしれません。
テレビや時代劇は、農民達が、年貢が納められず土下座をしている姿や飢えに苦しんでいる部分だけがクローズアップされていますが、あれは一部の姿です。8割の農民は、仕事は朝から晩までするけれど、祭りや宴をしながら、日々の生活をエンジョイしていました。
現代に置き換えてみましょう。
営業の仕事をしていて、月のノルマが達成できずに上司に罵倒されながらも、頭を下げて、給料をグンと減らされている状態。家賃や食費が払うだけでカツカツの生活になってしまっている状態。
決していないとは言いませんが、一部ですよね。
年貢を納めているからこそ、農民達は高い社会的身分に身を置くことができました。同じように、会社に勤めている人たちも、会社に勤めているからこそ、同じような満足感を得られているのかもしれません。
別にこれが悪いわけではありません。
ただ、人によっては無職になった瞬間、言葉に表せない絶望と今までの働き方に対してふと疑問を抱いてしまうのです。少なくとも、私はそうでした。
会社員時代は馬馬車のように働き、現場を転々とする仕事だったため身銭を切ることが多く、プレッシャーに駆り立てられる日々です。休日すらも仕事第一で考えていました。
世間的にはブラック企業ではなかったのですが、ブラック企業のような働き方をどこかで強いられていた気分でした。24時間365日気分が落ち着かず抑うつ状態になったくらいです。
29歳のときに会社を辞めることになり、今まで築き上げていたものが、一気にガラガラと崩れた瞬間は、本当に言葉に表せませんでした。
数週間前までは、辞めたくない!失業者になりたくない!社会からドロップしたくない、と恐怖を感じていたのに。
ただ、会社を辞めたことはラッキーで、20代の自分の働き方についてゼロの状態で向き合えるようになったのです。
ある程度の蓄え、傷病手当金、失業給付金、ちょっとした副収入があったので、数ヶ月間先の生活には困りませんでした。
いざとなったらアルバイトでもすればいいわけですから。
何が言いたいかというと、仕事を失って得られたのは、
自由な時間と精神的なゆとり
自身の仕事観について考える時間
社会のシステムを知る機会
の3つでした。
目先の業務に追われて、前を向いて走りながら働くような日々では決して見えない正解でした。
平日の真昼間から街をぶらぶらしていましたからね。
で、この時にはじめて気付くんです。
「本当自分にとってよい仕事や生き方は、何だろう?」
映画館に行ってアナト雪の女王を観ながら「ありのままに~」と一緒に歌ってもリアリティーはありませんが、無職になってみると改めてありのままの意味が解るものです。
まとめると、
働いている期間は、「働くって何?」と考えずに、目の前の仕事に全力投球をする
失業して無職になったら、真摯に「働くって何?」という問題に向き合う
納得のいく答えを見つけて、本当にやりたい仕事を打ち込む
これだけです。